ジェネレーター周りを復元します。
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クランクの根元に入るワッシャーは、面取りの大きい側を奥にして組みます。
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ワッシャーの面取りがクランクの角(すみ)Rの逃げになるので、
ワッシャーはクランク端面に密着します。
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ニードルベアリングを挿入し、両側のテーパー部分を脱脂して、
ローターASSYを取り付けます。
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ローターの締め付けトルクは規定値の16kg・mでしっかりと。
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ジェネレーターカバーは良品に交換します。
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コイルの配線は修理歴があり短いのでグロメットは再使用します。
古いガスケットを綺麗に落とし、完全脱脂して組み付けます。
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クランクケースに不安は残りますが、ケース交換するまで持ってくれますように。
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チェーンと前後スプロケットは、630から530にサイズダウンします。
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クラッチレリーズレバーは、ケーブル受けの軸部分が摩耗しています。
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その動画がこちら。
IMG 1451
この1100R用ロングレバーは生産終了なので、普通の1000J用新品に交換します。
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IGコイル交換と合わせて、
プラグキャップは純正が生産廃止なのでNGK製のシンプルな物に交換します。
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IGコイルは後対応品となる純正新品がこちら。本体がスリムになりました。
ブラケットは純正がまだ買えます。
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取り付けるとこんな感じ。
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続いてクラッチハウジングを交換します。
事前にオーナーさんの点検で摩耗を確認していたそうです。
入っていたのは、強化スプリングと強化プレートでした。
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クラッチハウジングの摩耗の様子はこちら。
フリクションプレートを受けるところがかなり段付き摩耗しています。
摩耗が進むと、切れや繋がり、タッチも悪くなります。
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今回の主な原因は、この薄いフリクションプレートです。
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右側の純正品と比較してみます。
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下が純正、上が強化クラッチです。
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強化品は、ハウジングに接する部分が極端に薄いのがわかります。
強化品は枚数を増やすために薄く作られていることが多いですが、
今回の物は枚数は純正と同じで、摩材の厚いタイプでした。
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センタースリーブを抜いてハウジングを取り外します。
スリーブにはネジ穴があるので、
ボルトをねじ込んでそれをつまんで引き抜きます。
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スリーブを抜くとハウジングが後ろにずらせるようになるので、
そのままケースから取り出すことができます。
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これはJ系エンジンの整備性の良いところです。
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他には特に異常は無いようです。
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1000Jと共通のクラッチハウジングを組み込みます。
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1100Rのクラッチハブは専用品ですが、もう生産終了です。
今回は、摩耗も少ないので継続使用します。
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ハブナットも規定値でしっかり締め付けます。
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プレート類は、耐久性を重視して純正新品に変更します。
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クラッチハウジングの交換終了です。
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エンジンマウントの交換でエンジンを浮かす時に外してあった、
ステッププレートを取り付けます。
フレーム側のネジ山が傷んでいるのでタップで修正します。
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元の取り付けボルトは、中間で伸びているので使えません。
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2本を合わせてみると、同じピッチなのにかみ合いません。
首下から中央付近まで伸びているのがわかります。
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ステッププレートを付けたら、マフラーを取り付けます。
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3ヶ所にあるジョイント部分のガスケットを交換します。
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古いガスケットを取り出します。
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新品のガスケットを挿入します。
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右側から車体に取り付けます。
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位置を合わせて仮止めします。
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ハーネスがまだなので、左側はマフラーだけ先に取り付けてしまいます。