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Z1000Mk2 W.T様 エンジン分解点検 その1

アウトプットシャフトのガタを発見したので、
クランクケースの下側を割って点検します。イメージ 1

先ずはエンジン下ろしから。
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エンジンを逆さまにして、クランクケースを分解します。イメージ 3

オイルパンを外すと、ザクザクと異物が出てきます。イメージ 4

手に持っているのはカムチェーンガイドの破片です。
1年前の腰上オーバーホールの際には交換していますが、
それより前からの破片が落ちていたようです。
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カバー類を外します。
問題のアウトプットシャフトのベアリングが見えてきました。イメージ 6

予想通り、ベアリングのボールケージがなくなっています。
出てきた5ミリ角ほどの鉄片は主にケージの破片ですね。
ケージがなくなってボールが片側に寄ると、
軸の支持はできなくなってガタつきます。
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シフトシャフトのセレーションも消耗しているのでこれも要交換。イメージ 8

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ロアクランクケースまで外れました。イメージ 10

ロアクランクケースを良く見てみます。イメージ 11

破損したベアリングのハウジング部分がだいぶ傷んでいます。イメージ 12

ガタが出て叩かれて、アウターレースも引きずられて回転したもよう。
クランクケースも要交換です。
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アッパーケース側も同じところが傷んでいます。イメージ 14

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アウトプット側のミッションを分解します。イメージ 16

平らなはずのワッシャーが皿状に曲がっています。
ボールベアリングが破損して、シフト時のスラスト力が全てかかったためでしょう。
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幸い、ギヤ類には大きな損傷はありません。イメージ 18

唯一、
アウトプットシャフトはベアリングインナーレースが回転して損傷しています。イメージ 19

インナーレースが回転して、お互いがかじった痕が残っています。
ここから破断の危険性もあるので、これも要交換です。
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ベアリングのボールを外してみます。イメージ 21

本来は非分解ですが、ケージが無いのでバラせます。イメージ 22

インナーレース側のボール転動面には、異物噛み込みの圧痕が多数あります。イメージ 23

ここまで見てきても、ベアリングのケージが破損した理由が見当たりません。イメージ 24

中央のこの破片だけは出所不明です。イメージ 25

インプット側は特に問題なさそうです。
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この状態でも普通に走っていたとは、ほんとに頼もしい限りです。

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