シリンダーは少しスカッフが出てきたのでホーニングしておきます。
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ホーニング前がこちら。4気筒ともこんな感じでした。
・ホーニング後がこちら。
スカッフ自体全部は取り切れないので、段差を均すのが目的です。
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ピストンは大きな傷も無く継続使用です。
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ピストンリングの摩耗も比較的少なめです。
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現在はφ74ミリで、スリーブは大きなものに交換されています。
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純正のベースガスケットはそのままでは入らないので、
内径を少し拡大して使用します。
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スリーブは肉厚なので、φ75まではボアアップできそうですね。
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シリンダーを組み込みます。
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クランキングしてスムーズに動くか確認しておきます。
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ヘッドの方は特にダメージがなさそうですが、
ピストンと接触したインテークバルブの曲がりが無いか確認するため、
分解点検します。
少し白煙が出てきていたので、ステムシール交換のいい機会にもなりました。
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バルブを外して直ぐに異常を発見。
エキゾーストの3番に、ステムシールのリップ部分がありません。
バルブを引っ張っても抜けません。
よく見るとバルブとガイドが一緒になって上下します。
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ガイドが上下する様子がこちら。
ガイドはピンセットで簡単に取り出せました。
ヘッド側のガイド穴も少し広がっているようです。
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ガイドの外側にもスライドした跡があります。
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ガイドが抜けたエキゾーストポート。
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ガイドの端面には打痕があります。
ステムシールのリップ部分は、ちぎれて無くなっています。
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バルブにリテーナーとコッターを組んでみると、
リテーナーからコッターが少し飛び出るのがわかります。
先ほどの打痕はこのコッターが当たった痕です。
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上が異常の無い気筒のもの。
下がガイドが脱落していた3番のもの。
ステムに付いているカーボンの範囲が広いので、
ガイドとバルブは以前から同期して動いていたようです。
コッターには異常がないので、
この打痕はだいぶ前のもので、一旦修理してあったのでしょう。
打痕のせいでバルブの動きが渋くなり、
最終的にガイドを動かしてしまったのでしょうか。
現在のカムはヨシムラST-2ですが、
ヘッド側のカム山の逃げはかなり彫られています。
以前はかなりハイカムを組んでいて、
バルブ周りのトラブルを起こしたエンジンなのかもしれません。
今回の修復方法はオーバーサイズガイドへの入れ替えですが、
来週末のTOTに間に合わない可能性が大です。
ヘッド交換も視野に入れて検討することに。
幸い、ドナーのエンジンがあるので、レース出走は問題ありません。ご心配なく。