フロントスプロケはサンスターの10ミリオフセットと解りました。
1000Jより5ミリオフセットになります。
リヤはノーマル位置なので、前後スプロケのズレは5ミリでした。
4.5インチホイールに160タイヤの組み合わせで、
フロントだけオフセットさせていたようです。
対策は、フロントスプロケを5ミリオフセットに戻し、
リヤタイヤを150にする方法が低コストです。
ダイマグのリヤスプロケを外に出そうとすると、
ハブダンパーハウジングの内側にスペーサーを入れることになりますが、
構造的に5ミリ前後のスペーサーは組み込めません。
2~3ミリか約10ミリ以上となるので厄介で費用もずいぶんかかります。
リヤローターはワンオフ製作するので、
計測したアライメントデータからCADで計画図を書いて検討します。
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今回は、S1と同じくプレートのトルクロッドを使うので、
スイングアームのトルクロッド受けを基準にローターの位置を決定します。
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計画図を元に、もう一度現物で寸法を確認しておきます。
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試運転でクラッチの遊びが変化することがありました。
プッシュロッドのオイルシールからのオイル漏れが酷いので、
シールが傷んでいるようです。
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プッシュロッドは、オイルシールのところの摩耗が進んでいます。
一度ひっくり返しているようで、反対側も摩耗していました。
このまま使うとオイルシールを交換しても直ぐに漏れてきます。
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ポリスのP10以降はプッシュロッドが改良されているので、
摩耗対策品として使えます。
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下の画像、上がポリスでオールスチール製です。
下のが1000Jで、両端以外はアルミ製です。
KZ1000-P10以降 プッシュロッド 部品番号 13116-1148 2,331円
因みに、空冷GPZ1100は長さが違うのでこれとは互換性はありません。
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続いてクラッチハウジングの方を点検します。
強化スプリングと、社外品のプレートが入っていました。
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クラッチプレートは9枚、フリクションプレートが10枚あり、
ノーマルよりそれぞれ1枚ずつ多いタイプです。
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ハウジングやハブがそれぞれプレートと接する面は、
ノーマルプレート時代の摩耗痕と、新しいプレートの摩耗痕とが重なり、
かなり不規則に、深い段付きができています。
こうなると、段付きでプレートの動きが引っかかるので、
クラッチの操作性はかなり悪くなります。
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トータル枚数の厚さを変えないように、
枚数の多い左の社外品はフリクションプレートを薄く作ってあります。
これも摩耗を早める要因です。
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ハウジングとハブはまだ新品が出るので、欠品になる前に交換しましょう。
J系は、エンジンを分解しないで交換できるので整備性が良いです。
クラッチハウジング 13095-1037 25,200円
クラッチハブ 13087-1015 10,437円
これも、Z1100RとGPZ1100とは互換性がありません。
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