エンジンはコンプリートで完成していた物をお持ち込みされましたが、
街乗りメインなので手間が掛らないよう、
マニュアルカムチェーンテンショナーは
ノーマルのオートテンショナーに交換します。
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外したマニュアルテンショナーを手で押しつけた状態の画像です。
強く押してもシリンダーとの間に隙間ができます。
この隙間分だけチェーンを張りすぎていたことになります。
これではNGです。カムチェーンは決して張ってはいけません。
この余計な張力を吸収するために、
カムチェーンローラーやガイドの変形、チェーンの伸びが想定以上になります。
過大な荷重は部品の耐久性を落とします。
金属チェーンシステムのテンショナーは、
チェーンのたるみを取るための物です。
テンションを掛けるものではありません。
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オートテンショナーを付ける時は、
必ず縮めてから取り付けます。
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取り付けてからプランジャーのロックを解除すればOK。
クランクを正回転にちょっとまわしておけば尚良し。
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戻ってしまうオートテンショナーの弱点は、
エンジンを逆回転させた時だけです。
実際に起こりうる場面としては、
急な上り坂でギヤが入ったままエンジン停止し、
クラッチを握ってバックしている時にクラッチを繋ぐと逆回転します。
富士重工で実験をしていたころのエピソードですが、
この現象でタイミングベルトが歯飛びし、リコール騒ぎになりました。
その時は、レガシーをキャリアカーからバックで下ろす際、
輸送係りの方が、ローギヤに入れたままクラッチ操作でバックしたそうです。
キャリアカーの荷台は、かなり急角度にすることもできますしね。
日産でも、ノーマルエンジンからレーシングエンジンまで、
全てのエンジンでカムチェーンに張力は掛けません。
ドラッグレース以外は純正のオートで十分です。
次は取り付ける新品のCR33です。
ワイヤーブラケットのネジ穴は、6ミリキリで揉んでおきます。
念のため、一回バラして中身のセッティングは控えておきます。
エンジンに合わせ、少し変更してあるようでした。
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無事火が入り、静かにアイドリングします。
ツインプラグも正常に作動しているようです。
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マフラーは角度を変更して少しカチ上げますが、
このままでは車体と離れ過ぎているので、更なる改造が必要です。
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集合部分より前の4本のエキパイ出口を5センチほどカットし、
集合部分を前に移動します。
より前の方から立ち上がるようにします。
後は集合直後で一旦切り離し、角度を変えて再度溶接します。
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サイレンサーのステーはいつもの通り、パイプ溶接で良いでしょう。
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何回かの始動と灯火類のテストでバッテリーが13Vに近くなり、
だいぶ消耗してきました。この辺で充電しておきます。
13Vを下回るとSHORAIバッテリーは壊れます。
取り説にも13V以下にしないよう書かれています。
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専用充電器を使うと、かなり短時間で充電できます。
セル間のバランス調整もしてくれるて、
性能を長く維持できるそうです。
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電装品を強化したので配線の量はノーマルよりも多くなりましたが、
通すスペースは確保できる事は目処が立ちました。
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次に、リヤマスターの取り付け位置の検討をします。
モリワキ風ならこの位置でしょうか。シーソーリンクが必要です。
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ノーマル位置はどうでしょうか。
付ける予定のモリワキスイングアームと
フレームの間にプッシュロッドを通すのは難しそうです。
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キックシャフトの上はどうでしょうか。
こうすればフレームの三角スペースには何も無くなります。
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機械式のブレーキスイッチは、ステップの裏側に配置できそうです。
とにかく、レーサーに付いていないものは極力隠すという方向です。
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スターターケーブル、充電線、点火信号などの配線は、
どうしても上下を結ぶことになります。
フレームには、はわせたくないですね。
他のルートを検討しましょう。
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懸案だったオイルクーラーのマウント方法を詰めます。
他の作業を進めている間に、具体的な方法にたどり着きました。
基本は、より高く、より垂直に、です。
ハンドル切れ角の制約から、高さ限界はこの辺りです。
フェンダーとの干渉を考えると、角度はこの位までは行けそうです。
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上側はガセットの穴を利用して吊るす形のブラケットにし、
下側はターンバックルで角度調整式にしようと思います。
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とにかく、エンジンの前には風の障害物になる物を置かないようにします。
空冷エンジンは、ヘッドに直接風を当てなければ冷えません。
オイルクーラーは、高回転頻度が高い時のみ必要に応じて付けるだけです。
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